〈患者〉
30代 女性
〈お悩み〉
1ヶ月前から続く後頭部の鈍い頭痛。
〈検査〉
歪み検査
〈経過と施術内容〉
1ヶ月前から後頭部の鈍い頭痛があり、特にデスクワーク後に悪化する。頭痛は毎日夕方にかけて増強し、首や肩のこりも伴うことが多い。薬物療法(鎮痛薬)では一時的に痛みが緩和するが、効果は持続しない。病院でも診てもらい、緊張型頭痛と診断されたとのこと。
触診で僧帽筋や後頭下筋群の過緊張が確認された。また、肩甲骨周囲筋にも硬さが見られた。頸椎の可動域が全体的に制限されており、C1~C2、C5~C6にかけてのズレも認められた。
初回では骨格矯正を行い、頸椎のズレを矯正するために、頸椎C1~C2、C5~C6に対する調整を実施。頸椎の正常なアライメントを回復させることを目的とした。また筋肉の調整として肩や首の筋肉に対して手技療法を行い、特に僧帽筋や後頭下筋群の緊張を解消することを重視。ストレッチとマッサージを組み合わせた治療を行う。
鍼灸治療も希望されていたので、特に緊張が強かった肩甲骨周囲の筋肉に対して鍼を使用し、筋緊張の緩和を目指した。後頭部および首周りの経穴にもアプローチ。
1回目の治療後、患者は後頭部の重さが軽減したと報告。頭痛は翌日も発生したが、強度が以前よりも軽く、仕事に支障が出ないレベルまで緩和。
その後週一回でご来院いただき、3回目の治療終了後、頭痛の頻度は週に2~3回程度に減少し、発生したとしても以前ほど強くない。
5回目の治療後、頭痛の発生はほぼなくなり、肩や首のこりも軽減した。
今回の症例では、首・肩の筋緊張や頸椎の不正アライメントが原因と考えられる緊張型頭痛に対して、骨格矯正、筋肉の調整、鍼灸治療を組み合わせたことで症状の改善が見られた。患者は日常生活におけるデスクワークや姿勢改善の指導も並行して行い、再発防止に努めて、現在は2週間に1回で矯正と鍼灸を継続中。